製品概要
RD-80SA 応答度色彩輝度計は、ディスプレイや照明のわずかな光の変化を正確に可視化する多機能光測定器です。
輝度・色度・色温度・応答特性・フリッカ(ちらつき)を高精度に測定でき、LCDディスプレイやLEDバックライト、照明機器などの時間的に変動する光の特性評価に最適です。
高感度光学系により、輝度差0.04 cd/m²程度の微小なちらつき成分も検出可能。
ディスプレイの動画性能を左右する応答速度(Gray to Gray)の測定にも対応しており、オーバードライブ駆動によるオーバーシュート・アンダーシュートなどの現象も確認できます。
また、人の視覚感度に基づいた輝度応答特性の評価も可能であり、
研究開発・品質評価・照明制御など、光の動きを数値で可視化したいあらゆる現場で活用されています。
TechnoOptisが長年培った光計測技術を基盤とした、信頼性の高いディスプレイ評価装置です。
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特長
■ 高感度・高速応答測定(80 µs以下)
光出力の時間変化を高分解能で測定。バックライト制御やPWM駆動の影響を正確に評価できます。
応答特性の測定や視覚感度を用いた応答度評価も可能です。
■ 微小フリッカ検出性能
輝度差0.04 cd/m²程度の小さなちらつき成分を安定して検出。
JIS規格やPSE法に基づくLED照明のちらつき評価にも対応しています。
■ 輝度・色度の同時計測
輝度と色度を同時に取得でき、色彩輝度計としても使用可能。
■ 高感度光学設計による安定測定
微弱光の変動にも高い再現性で対応し、安定した測定結果を提供します。
■ 外部制御・データ出力対応
RS-232CおよびLANインタフェースを標準装備。
自動測定システムや外部解析装置との連携が容易です。
BNC端子のアナログ出力を利用して、オシロスコープやマルチメータで波形観測も可能です。
■ 使いやすい測定環境
テレビやゲーミングモニタなど、対象ディスプレイの特定位置をスポットで狙いながら測定が可能です。
主な用途
■ LCDディスプレイの応答特性・フリッカ測定
駆動波形やバックライト制御による光出力変動を数値化し、動画性能や品質を評価。
■ LED照明・バックライトのちらつき評価
PWM制御に伴う輝度変動を解析し、視認性や快適性の改善に貢献。
■ パネル・モジュールの光出力評価
製造ラインや品質検査工程での光出力のばらつき確認に最適。
■ 研究・教育機関での光計測・応答解析
光源やディスプレイの時間特性・発光挙動の分析や基礎研究に対応。
■ ディスプレイ評価システムへの組込み
フリッカ測定・応答解析・輝度測定を統合し、自動検査装置のセンサーとして利用可能。
主な仕様
| 受光素子 | 光電子増倍菅 |
|---|---|
| 光学系 | 対物レンズ焦点距離: f=80mm F2.5、 接眼レンズ: ファインダ視野 5° |
| 測定角 | 2° |
| 測定距離 | 350mm~∞ (対物レンズ金物先端からの距離) |
| 輝度測定範囲(*1) | 0.1~10,000 cd/m² |
| 輝度精度(*2) | ±3%以内 (≦2cd/m²)、 ±2%以内 (>2cd/m²) |
| 設定レンジ数 | 8 (オートまたはマニュアルレンジ) |
| 色度精度(x,y) (*3) | (色度1) ±0.0040以内(≦2cd/m²) ±0.0025以内(>2cd/m²) (色度2) ±0.01以内 (O-55,Y-48,A-73B,IRA-05,T-44)(*3) ±0.03以内 (R-61,B-46,V-44,G-54)(*3) |
| 繰返し精度 : 輝度(*4) | 2%以内 (≦2cd/m²)、 1%以内 (>2cd/m²) |
| 繰返し精度 : 色度(*4) | 0.003以内 (0.5 cd/m²≦ 輝度 ≦2cd/m²) 0.002以内 (2cd/m²以上) |
| アナログ出力電圧範囲(*5) | 約0~3.4V |
| 測定時間(*6) | 約1秒 |
| アナログ出力応答速度(*7) | 80μs 以下 |
| 本体表示 | ドットマトリクス液晶表示 バックライト付 |
| インターフェース | RS-232C、 LAN |
| 校正基準(*1) | トプコン校正基準 (23℃± 3℃、65%R.H.以下) |
| 電源 | 専用ACアダプタ AC100~240V (50/60Hz) |
| 消費電力 | 約34W |
| 使用条件 | 温度: 0~35℃、 湿度: 60%RH以下、 結露なきこと |
| 外形寸法 (W×D×H) | 130×319×201mm |
| 質量 | 4.3kg |
(*1)標準光源Aに対して。
(*2)標準光源Aオートレンジ。
(*3)輝度基準面と色ガラスの組合せに対して。
(*4)標準光源A、オートレンジ、SINGLEモード、2σ。
(*5)レスポンスやクロストーク検出は、別途オシロスコープが必要となります。
(*6)SINGLEモード、Yフィルタ、レンジ4、自動キャリブレーション機能OFF時。
(*7)アナログ出力応答速度とは、ファンクションジェネレータに方形波で駆動したLEDを観測した場合、本器のアナログ出力がピーク値の10%から90%に到達する時間。
【備考】
※ 標準光源A 200cd/m²において、アナログ出力が1,000mv(レンジ5)になるように調整されています。
※ 各レンジのアナログ出力の上限は、3.4Vまで出力可能です。
測定径
| 測定距離 [mm] | 350 | 500 | 1000 | 5000 | 10000 |
|---|---|---|---|---|---|
| 測定径 [mmφ] |
10 | 15.4 | 32.8 | 169 | 341 |
※測定距離:対物レンズ金物先端からの距離
輝度測定範囲
| レンジ | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
| 輝度測定範囲 (cd/m²) | 0.1 ~ 5 | 0.5 ~ 15 | 1.5 ~ 40 | 3.5 ~ 120 |
| レンジ | 5 | 6 | 7 | 8 |
|---|---|---|---|---|
| 輝度測定範囲 (cd/m²) | 15 ~ 600 | 35 ~ 1,600 | 220 ~ 2,900 | 750 ~ 10,000 |
※上記は設計値となります。 減光フィルタの性能により測定輝度範囲が異なる場合があります。
本体調整機能
1. レンジ調整機能 ➔ 電圧レベルの調整
■ オーバーレンジ : 約2.0~3.4V *出荷時 3.3V
■ アンダーレンジ : 約0.0~1.2V *出荷時 0.03V
2. 光電子倍増管感度調整 ➔ 光電子倍増管の感度を調整
■ 調整可能範囲 : 約0.0~1.0V *推奨調整範囲 : 約0.3~0.5V
出荷時設定 : 200cd/m²(標準光源A)入光時 アナログ出力 1.00V±0.05V
3. アナログ出力オフセット調整機能 ➔ アナログ出力値の調整
■ 調整可能範囲 : ±1.0V *出荷時 :0.05V(ダーク時)

